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日本のポンプの歴史

ポンプの神様「井口在屋」

 時は明治、偉大な先人によって、日本のポンプの黎明期が築かれました。それがポンプの神様とも言われる、井口在屋(いのぐちありや)東京帝国大学教授です。欧米に遅れをとっていた日本の機械産業を何とか発展させなければ…との思いで、井口が着目したのがポンプでした。

 金沢で生まれた井口は、1882年(明治15年)に工部大学校(東京帝国大学工学部の前身)機械科第4期を首席で卒業し、1905年(明治38年)に300ページに及ぶ「渦巻ポンプの研究」を発表しました。それは渦巻きポンプに世界で初めて明確な設計理論を与えるもので、国際的にも高く評価されました。
井口の理論を事業化した「畠山一清」

 この理論を事業化したのが、井口の弟子、同じ金沢出身の畠山一清(はたけやまいっせい)です。畠山は七尾城主・畠山家の18代当主でありました。

 畠山は東京帝国大学機械工学科に進んで、井口博士のもとで学び、1906年に機械工学科をトップで卒業。東京帝大の首席なら三井・三菱でも引く手あまたでしたが、あえて鈴木鉄工所という所に入社しました。経営者の鈴木藤三郎は氷砂糖の事業化で成功後、早造り醤油の事業に着手しており、その醸造工場を作る技師長に初任給50円(現在の50万円以上)と高給で迎えられました。しかし、輸出用の樽が洋上で次々と爆発し、これが内紛に発展して、1910年に倒産してしまったのです。

  その頃、畠山は病死した父と長兄にかわって一族を東京に呼び寄せており、生活を維持するため大会社に再就職を決め、畠山は恩師の井口の勧めで「ゐのくち式渦巻ポンプ」を開発する「国友製作所」に入社し、井口の理論を使って「ゐのくち式渦巻ポンプ」第1号を完成させたのです。この会社は舶来品崇拝の風潮に負け2年後に倒産してしまいました。

 しかし畠山は、この素晴らしいポンプを世に埋もれさせてはいけない、と奮起し、「ゐのくち式機械事務所」を立ち上げました。これが現在の日本のポンプのトップメーカー「荏原製作所」(1920年に屋号を変更)であります。
日本のポンプを世界トップレベルへ

  井口の理論から生まれたポンプは、畠山の「何事も熱意と誠心を持って接すれば相手に通じないことはない」「自ら創意工夫する熱意と誠の心」によって信頼と実績を築き、世界を制したポンプとまで言われるようになったのです。その技術は特許をとらず、広く公表したところも、日本の発展を願う、畠山の誠の心だったのではないでしょうか。

 大正時代の中ごろまでは、外国製品の優位の時代が続きましたが、荏原製作所に屋号変更後、ターボブロア(送風機)の製作を開始。第一世界大戦も終息して景気が冷え込み、舶来品崇拝が復活しつつありましたが、畠山は陣頭に立って、灌漑、水道、化学、鉱山向けの注文を獲得していきました。ついには灌漑用を独占していたイギリスのアレン社を勝ち抜くに至りました。

 当時の東京市の水道は、多摩川から玉川上水によって新宿・淀橋浄水場に導水していましたが、水路が数カ所決壊したため3日間も断水してしまいました。この時畠山は、このたった一本の用水に依存する状況、東京の人口の増加をみて、危機感を抱きました。

「万が一災害が起きたら東京はどうなる?」と考えた畠山は、市長に予備ポンプ設備の必要を進言しました。しかし、役人は予算不足をたてに動こうとしなかったのです。

 業を煮やした畠山は、大正10年、私財を投じてポンプ8台を寄付したのです。その翌々年に関東大震災が勃発。東京市の水道は完全に断水しました。しかし、畠山が寄付したポンプが稼働し、震災翌々日の午後には東京の水道は生き返ったのです。これにより火災の拡大を防ぎ、衛生面を確保し伝染病の発生を防いだのです。

 それでも、東京市は1926年のターボポンプの交換に、水道用ポンプの一流であるスイスの機械メーカー、ズルツァーを採用するというのです。畠山は粘り強く交渉し、ズルツァーと荏原、日立、三菱の国産勢で公開性能競争を行わさせました。結果は国産勢の圧勝。さらに名古屋市でも荏原製作所の送水ポンプがズルツァーを圧倒。遂に日本のポンプが優秀であると認めさせたのです。こんな風にして日本製のポンプが信頼を勝ち得ていったのです。

 畠山は、最初に勤めた鈴木鉄工所の社長、鈴木藤三郎から「報徳精神」の薫陶を受けましたが、晩年次のように述懐しています。

「顧みれば喜びも苦しみもかずかずであった。ただはっきりいえることは、鈴木社長に教えられた『人のために働く』という報徳精神を身をもって実践しがんばってきた。」

「私の50年に及ぶ企業経営は、この報徳精神の影響が大きく底流となっているのである。私は金もうけ優先の経営は考えたことがない。」

 その畠山が最初に作った「ゐのくち式渦巻ポンプ」が愛知の明治村に保存されています。井口在屋博士、畠山一清の息吹が今もここに伝わってくるようです。

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